雪加と書いてセッカ

セッカは秋冬にフィリピンにわたります。わたしは飛行機で渡るけどね。

2 minutes read | 地球が好き | 野鳥&俳句

地球時間

俳句の、秋の季語の一つに「秋出水(あきでみず)」があります。きご歳時記からの引用ですが、「盆過ぎの集中豪雨や台風がもたらす雨で河川の水があふれること。 収穫を前にした田が台無しになることもある。」

2024年8月の台風10号は静岡に500ミリの雨量をもたらし、降っても降っても降りやまない雨と、ひっきりなしに携帯電話から聞こえる警告音を聞きながら、緊張した数日を過ごしました。

メディアの放送を聞いていると、自然災害も温暖化も最近のことかと思ってしまうわたしでしたが、そうではありませんでしたね。季語は平安時代が始まりだそうです。この「秋出水」がいつ季語に加えられたかまでは調べていませんが、確かに日本は昔から風神さんや雷神さんをお祀りして、俵屋宗達さんやら、尾形光琳さんが描いたりしていたのでした。

地球を一つの生命体だと考えたら、わたし達がくしゃみをしたり、咳をしたり、鼻をかんだりするのと、台風、地震、洪水は同じようなことだったりするのかもしれません。と、思ってみました。

私的には日本はフィリピン化が進んでいる

フィリピンは常夏の島で、時折大型台風で大変な被害が出ます。ですから数年前までは夏は日本のほうがいいと思っていました。ですが、日本の夏はフィリピンの夏より暑いことが増えてきましたね。為替も日本円はすっかり弱くなってしまいました。その影響でインバウンド観光客が増え、あちこちで朝の報道番組で、観光客のマナー違反を報じています。わたしにとっては日本がフィリピン化してきたなと思うのでした。

日本人も円が強かったころ、フィリピンだけではないですが、フィリピンにも大挙して旅行に行って(当時は農協ツアーとか)当時は当時で大変なご迷惑をかけたのでした。わたしがフィリピンにご縁があるからフィリピンを主に取り上げて話していますが、何が言いたいかというと、やられた方は、忘れていませんね。けんかと同じです。

こんなに日本の夏が暑いと、やはりこれから先、夏を日本だけで暮らしていこうとするのは、まじめじめじめって感じで、つまらないかなと思い始めます。それに日本円が弱いんだから、外に出たほうがいいですね。出稼ぎ労働者はそうやって自分の家族を置いて、外に仕事を求めて出て行きました。

わたしはフィリピンで仕事をしていた時はダイビングのインストラクターとして、観光業についていました。その時、フィリピンは物価が安いので、給料が安くても生活していかれるし貯金もできていいと思っていました。昨今の日本では、外に稼ぎに行くという正統派「出稼ぎ」が理由になりそうです。

セッカは「渡り鳥」

写真は、セッカです。出稼ぎではないですが、夏に日本に飛来する夏鳥で、夏に繁殖期を迎えます。特徴的な鳴き方をしますが、お相手を探してのさえずりだそうです。一夫多妻で、オスは巣作りをし、メスだけが抱卵、営巣をします。

9月でもまだ静岡市では「ヒッ,ヒッ,ヒッ・・・」と澄みわたる大きな声で鳴きながら上昇し,下降するときは「チャチャッ,チャチャッ・・・」と鳴いています。お相手を探すのは、なかなかの体力の持ち主と見ました。しかし体のサイズはスズメほどです。また6月7月と9月では飛び方が違います。相当ダイナミックに広範囲を飛び回ります。繁殖期の後半での目的は、前半とは違うのでしょうか。だとすると、わたしが9月1週目の週末に聞いたあのさえずりは純粋に「自分のため」でしょうか。

巣材をくわえて
繁殖期でお口が黒い個体

フィリピンにも分布

セッカはフィリピンでは留鳥、Residentです。その他、アフリカ北部、ヨーロッパ南部、中近東からインド、東南アジア、オーストラリア北部、台湾、日本まで分布するが北海道にはいないそうです。

日本では繁殖期の後秋冬に南に渡るとありますが、静岡から、どこまで南下しているのでしょうね。台湾まで行くのか、フィリピンまで行くのか。そういう資料を探したいものです。

ダイビングのインストラクターをしていた時は、職業なので魚に詳しかったのでした。魚にも回遊魚と言って、季節に合わせて繁殖活動を行うために海流にのって広範囲を旅する魚がいます。まあ、ダイビングをしなくても、マグロが回遊魚で遠洋漁業で捕獲されていることは知っている人も多いことでしょう。

人間だけ、国籍があったり、人間社会だけに国境がある。ただ、昨今は国籍と民族性は別のカテゴリーになってきましたので、人のほうも、鳥の世界では「亜種」と呼ばれる状態に近くなってきたかもしれませんね。〇〇〇という鳥でも、分布が広いと、それぞれの国にいる鳥は亜種が違うので厳密には外見等も違うところがある、みたいな。

セッカの背中の羽が立ち上がっているところを見て一句。

秋めいてお太鼓結び小鳥の背

Show signs of Autumn
Is it OTAIKO-Musubi
on the back of a birds

お太鼓結びは帯の結び方の種類ですね。

そして今、フィリピンで野鳥観察ツアーの開催を来年1月で計画中です。

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