説明できないものをどう見るか

残暑お見舞い申し上げます。

八月。わたしにとっても、終戦や先祖供養を考えずにいられない一ヶ月間です。

先般、BSフジ開局15周年特別番組“戦後70年と“失敗の本質”という番組を見て、暗澹たる思いがしました。失敗だった、という結論ありきで、全てがそれを立証するだけの番組だと思ったからです。

自分自身の感情でさえ他人には説明できないことがあるというのが人間というもの。それなのに、あれほど大勢の個人と国々を飲み込んでいった史実について、持ち時間の数十分間で語れる個人がいるはずもない。だからそれなりの肩書きを持つ人に切り口が与えられて企画が始まり、制作局の誰かが作りたいようにまとめたという風に見えました。

わたしは番組にがっかりして、強いていえばミスリーディングと思っています。第二次世界大戦で日本が敗戦国の一つだったということは事実ですが、戦争の失敗を解こうとして、まるで戦争をスポーツの勝敗の様に語るのは、そもそも人間としてどうなのか?という不信感をメディアに持ちました。

わたしはどちらかと言うと信心深く、八百万の神が心にあります。先祖がつないでくれた血潮を良くも悪くも日々感じるタイプ。それは自分にも他人にも、音楽や陶芸などの文化芸術を生み出している精神に繋がり、こころに響いてくるも
の。

ジョー・オドネルさんという戦勝国の従軍写真家がいますが、原爆投下後のヒロシマを歩いて後に原爆症を発症しました。その後、真実を伝える生き方を選んだ彼は、戦争を勝敗とは捉えていませんでした。

わたしは敗戦国に生まれた日本人です。戦争を知らない世代。今までも、やりたい事をして生きています。個人的に幸せと思えるのは、敗戦を経験した先祖にも感謝をしているからでしょう。

広島上空で炸裂した新型爆弾は、一瞬にして多くの命を奪い、世界の歴史を変えました。戦後の70年という年月を経て今があること。八月は、過去を振り返る機会であると同時に「感謝」ということを考えさせられます。

仕事にもチャレンジし、多少の苦労もあるけれど、概ね「普通」よりは「楽しい」ことに感謝。週末には、今年初めて植えた綿の畑を手入れし、すくすく育つ綿に癒されているし、他にも楽しい理由がたくさんあります。

わたしには、一目惚れして出会ってすぐ一緒に暮らし始めたパートナーがいます。犯罪者でもなく、借金を抱えた人でもなく、こそ泥でもなく、家庭内暴力を振るう人でもなく、麻薬に手を出す人でもない、わたしの良き理解者です。そういう人をこの世に出して育ててくれた、ご両親と静岡の地に繋がりを感じることも幸いに思います。

終始一貫して、わたしが思うこと。それは、何かを知ることは大事ですが、個人であれ、歴史であれ。「過去の出来事に主観を持つことだけが大切なことではない」ということ。すなわち、思い込みを初めから持たない方が良いということです。

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