誰のための健康か?

先日、Webサイト「The Real Estate Guy Radio Show (http://realestateguysradio.com/)」でアメリカ合衆国の投資家ビザEB-5が取り上げられていました。どの国でも投資家ビザはあります。事業主になることで、その国の居住権や永住権が得られるシステムです。

わたしはフィリピンのSRRVというビザを持っています。なぜこのビザが欲しかったのか。このラジオショーを聞くまで理由を忘れていました。それは、フィリピンで島を買って、友人とスキューバダイブショップを経営したかった、ということです。

そんな夢もキャリアもすべて中断し、フィリピンから日本に戻ってきたのです。実は母が若年性痴呆症になってしまったから。母はその後10年経って亡くなりました。当初から介護期間が長くなると思われたので、わたしは収入の安定した銀行で職を得ました。

仕事場や友人にフィリピンの話や自分の夢の話をすると「またまた、舩津さんたら、話を面白くしちゃって」と言われたり、揶揄されることも少なくなかった。しだいに聞く側の人が信じられるレベルの話に作り変わってしまい、いつしかわたしの語る夢は、人に合わせた内容に変化していました。それを自分自身の夢であるかのように信じて…。

フィリピンでお店を持つ夢を語り合った友人も、母を介護しているうちに故人となりました。夢を実現するためにアドバイスをしてくれた父親代わりだった人も故人となって。そうしているうちに、夢の姿が変わり果てていたのです。

わたしの他にも、ニッチな才能がある人は、家族や友人を思う気持ちや、世間と折り合いをつけるためにつぶされてしまっているのかもしれない。

わたしがこの世に生を受けた理由。それは何だったのか。わたしが生きるべき人生は、忘れていても、失われてはいなかった。脳はすべて記憶していると言われます。ひょんなことから、また思い出せるものです。

そして自分が健康であれば、思い出した時から再び夢に向かって邁進できる。そこからスタートすればいい。

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