質問する力(前編)

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わたしは足反射区療法、キネシオロジー、クラニオセイクラルで圧痛のある場所を癒して、カラダの痛みを軽減する仕事もしていますが、これも身体の声を通訳・翻訳するものです。例えば、足の四趾の爪のキワを触って痛がる人は消化器系が悪かったり、膝が悪い人が多いのです。三趾に腰痛がある人、胸椎五番が痛い人も胃痛が起きがちです。それはその場所が、症状を代弁しているので、わたしの仕事は「そういう症状に悩んでいませんか? 三趾の爪のキワをマッサージすると良くなりますよ」とお伝えすることです。

通訳・翻訳をしている席で、日本の方から「これは◯△??って言うことを言いたいんだな?」と、解釈を聞かれる事があります。返事に困る時には「質問の意味がわかりません」とお答えすることもあります。

例えば「自分は□△▽の担当なので、△△▽の担当者ABCさんに聞いてください」というメールが返信された時は「返信者は俺に聞くんじゃねえ、っていってるだよな?」というご質問をいただく時があります。それに関して、わたしには同意できる理由がないので「いいえ」と返事をすると、質問者は「だって、こう言ってるだ?」とわたしを説き伏せようとします。押し問答になり「ご質問の意味がわかりません」となってしまいます。

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Work, Walk, Law, Low——わたし達の一音

発音の正確さは、通訳・翻訳の「見えない信頼」を支える技術です。AIのパイオニア、Babak Hodjat 氏のもとで働く世界トップクラスのエンジニアたちは、文脈や異なる言語体系(!)で互いを理解しています。わたしたちは通訳。一音の精度を上げ誤解を生まないよう、日々訓練を重ねています。

空のように、私のノートの取り方もかたちを変えていく。それでいいのです。

逐次通訳のためのノートテイキング

逐次通訳では、ノートテイキングが訳出を左右します。 端的に言って手元に文字起こしとか、原稿に近いものがあれば、それを読めば正確に訳出できるのです。一つひとつの言葉、数字、そしてニュアンスを話すスピードに合わせて書き留めるのは、匠の技です。今日は速記と抽象画のあいだのような芸術の話をしようと思います。

優秀な通訳、溝をつないで次のステージへ

優秀な通訳チームはどこにいる?

P社というフィンテック企業で働いていた頃のことを、しばしば思い出します。 数ある通訳の現場の中でも、あの時期が特別だったのは、「優秀なチーム」を全員が作っていたからです。では、どうやって?