Overjoyed ある愛の思い出

Date

20代最後の歳に始めて不倫をした。
彼は、わたしとは結婚できないといった。涙のお別れをした後、マニラのマカティにあるザ・ランドマークの前でタクシーを待っていた。

あれだけ、街にタクシーがあふれているというのに、まったくつかまらない時間がある。あの時も、雨が降り出して、わたしを乗せられるタクシーはいなかった。
あの時ランドマークは2階建てだった。

今、ランドマークは3階建て。そうなって久しい。
あのときのわたしは確かに存在した。その証拠にザ・ランドマークが2階建てだったときの名残が、ロゴが2階から3階に付け替えられた埃のあとが残っている。

しかし、確かだと思っていた永遠の愛は、わたしがそう思いたかっただけだった。

「ナイーブなわたしの思い出」と思っていたことだけど、ナイーブな愛の思い出は誰でも、ひとつは持っているらしい。取り出して、手放せるものらしい。

カフェキネシについて 

More
articles

Lost in Translation: 英語になりにくい日本語表現たち

母国語以外で話をしていると、必ず「うまく置き換わらない表現」に出会います。
英訳しても意味が通じなかったり、文化的な背景を知らないと誤解されてしまったりします。
今日は、そんな日本語をいくつか紹介します。

介護帰国から始まったわたしの通訳ジャーニー

セブ島でスキューバダイビングショップの店長だったわたし。その時は、のちに日本に帰国することになるとは思いませんでした。さらにキャリア転換をして、英語通訳になるなんて夢にも思っていませんでした。きっかけは、アブサヤフのシパ