せっかくいい学校に入れたのに、いい会社に就職できたのに、幸せでない人たちがいます。アメリカの名門ハーバード大学に入るためにものすごい努力をした人達が、希望通りに入学できたのに1年目でうつ病になるケースが高い確率であるのだそうです。これはポジティブ心理学の専門家、Shawn Achorさんの著書をAudibleで聞いたときの内容です。セブ帰国後、スムーズに就職できたわたしもそうでした。
上記のようなケースを科学的に説明すると以下の通りだそうです。
- ○一生懸命頑張って、この目標を達成したら、きっと自分はハッピーになれると思って努力をする。
- ○そしてやっと成功した。
- ○しかし、脳にはあるゴールを達成したら、すぐ次のゴールをセットする性質がある(つまり、「次をゲットしよう」と考え始める)。
わたし自身、給料がいいと言われる業界の会社に就職した途端、わたしの人生に起きた「幸せ」を喜ばず「母が死ぬまでにかかるかもしれない医療費のため」ひたむきに、後ろ向きに、親の介護をメインに考えて生きてしまったのでした。
あの時の自分に今の自分がアドバイスすることが出来たら「深呼吸して(1日2分間の瞑想)。冷静になって。希望がかなっているじゃない(自分の境遇に感謝)。それに親が老いるのは自然界の規則に沿っているのだから、怖がらなくて大丈夫。(楽観視する)」と言ってあげたいです。また、介護につきものの「本人のために親族に求められる決断」はあまり楽しい決断ではありません。これも、決断した後からイジイジ、ウジウジ考えたりしました。フィリピン時代にも考え込む方でしたので、マンフレッドに言われたフレーズがあります。
- Any decision is better than indecision. If it was turned out to be wrong, you could make a next one to correct it.
優柔不断に比べたら、どんな決断も、ましな決断だ。決断が間違ったらも、次に正すために決断をするのだ。
介護される本人がいて、介護する側にも何人かがいます。介護する側が、ああすればよかった、こうもできた、と思っても、本人の希望があったわけです。複数の当事者の誰にとっても、経済的に、人道的に実現できること、許容できることしか、現実化しなかったはずでした。すべてはあれでよかったのです。生まれてから今まで、いつの時も、すべては最善の結果だったのでした。
今日のタイトル「The Happiness Advantage」は、Shawn Achorさんの本のタイトルをそのままお借りしました。
- Any decision is better than indecision. If it was turned out to be wrong, you could make a next one to correct it.
優柔不断に比べたら、どんな決断も、ましな決断だ。決断が間違ったらも、次に正すために決断をするのだ。
前半部分はことわざですが、後半は、わたしの父代わりだった元軍人の男子・マンフレッドが、一生涯民間人・女子のわたしの優柔不断に業を煮やして言った言葉です。今では何に優柔不断だったか覚えていませんが、このフレーズだけは今もはっきりと覚えています。そして、その後の人生で何度も元気づけられてきました。(それでも、後からくよくよしたことも何度もあったのです。)(苦笑)