昨年亡くなったウェイン・ダイヤー博士が「いい訳よ、さらば!」の講演の中で次のようなことを話していました(わたしはAudibleという、朗読本で聞きました。なので、記憶に頼って書いています)。「山の頂上に行ったら、次は下るしかない。谷底に行ったら、次は上るしかない。そこにいる限りはね。ここにきてしまえば、上ったり下ったりはしなくなる。ここはワンネスだ。」
- ワンネスは、乱暴にまとめるとすべてはつながっていることを指していて、何が起きても受け入れる心のありかたを指します。
Oneness is roughly summarized that knowing all is connected and be at peace with whatever happens.
まだらボケの母。日々乗り切るしか余裕のないわたし。ある日、「はっきり言ってお母さんはもう一人暮らしは無理だからね。わたしはお母さんと一緒に暮らせないから、施設に入ってもらうよ」と言い放ちました。母があっさり認めたので、ケアマネージャーさんに連絡を取って母が入所できる施設を探したい旨を伝えました。
東京都は、2002年でも即入所できる介護施設の空きがそう簡単には見つかりませんでした。困ったことでした。でも、どこに入所させたいという希望もはっきりわかりません。立川市には至誠ホームがあり、天皇陛下もご視察された素晴らしい施設だとのことで、当時も誰に聞いても「至誠ホームに入れるといいわね」と言われました。突然降って湧いた親のボケに動揺して、急いでいる家族ではなく、将来の自分の身の置き場を考えているまだボケていないご本人には、至誠ホームをぜひ紹介してあげるといいと思います。
ケアマネさんが、新しいグループホームができるので、そこならきっと入りやすいから申し込んでみましょうと連絡してくれました。こういう情報は本当にありがたいものです。グループホームは、援助を得て自分の身の回りのことができる人が入る施設です。個室をもらって、自分の好きな飾りつけをして、自分が選んだ服を着て、共同生活をする場所です。「グループホームに入るには、要介護度3ぐらいがほしい」とか言われたような記憶があります。精神科の先生に診察してもらって要介護度認定をしていただきましたが、「お母さん、先生の前でボケてね。そして、ちょうどいい要介護認定を出してもらいましょう」と望んだ自分を覚えています。
その頃は、すべてに一喜一憂して疲れていました。ワンネスに出会うのは、もっと後のことです。
- ワンネスは、乱暴にまとめるとすべてはつながっていることを指していて、何が起きても受け入れる心のありかたを指します。
Oneness is roughly summarized that knowing all is connected and be at peace with whatever happens.
「簡単に言いますと」“Simply put”として表現することもできます。
ワンネスは白黒はっきりさせようとして、こっちだ、あっちだと話し合わない(けんかしない)こととでも言いますか。外国に行って、海に出て、自分の運と力を試したいと思った若い自分には、ありえない概念でした。