Clashed? That’s OK.

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Self-helpの話。フィリピン時代のドイツ人のボス、マンフレッドがエラスムスの言葉をよく引用していました。

    目の見えない人の国では、片目の人は王様だ。

    In the land of the blind, the one-eyed man is king.

エラスムスの言葉

直訳すると「目の見えない人の国では、片目の人は王様だ」というもので、優れたものや強い者のいないところで、つまらないものが威張ることの例えだそうです。マンフレッドはいつも自分の目標に向かうときにライバルを自分より条件の悪い人にセットしてはいけないという意味で使っていました。

ライフコーチとして大変有名なトニーロビンス氏は、その講演の中で“six human needs”(人間の6つのニーズ)を説明しています。

必要性の3は“significance”(自己重要感)、必要性の4は“connection/love”(愛とつながり)、この2つはparadox(矛盾)の関係にあると言っています。

significanceを求めると、ややもすると“connection/love”がなくなってしまう、このパラドックスはどうやって解消したらいいのでしょうか?

つながりを求めたときに、自己重要感がどうでもよくなってしまってはいけないし、自己重要感を求めるあまり、つながりがどうでもよくなってしまってもいけない。そこにはお互いを認めるという努力が必要になると思います。話し合いなしにその努力はやっぱり成り立たない。話し合いをしてもダメということもあるかも知れない。

さて、これは自分はこうなのに、相手が分かってくれない、つながりたい人とつながれない悩みの様ですが、ちょっとここで視点を変えて、上から見てみましょう。「上から」すなわち万物の母のような気持ちで見てみましょう。

ぶつかってダメだって、いいじゃないか。川の石がお互いに小さくぶつかり合って、丸くなって落ち着くところに落ち着くということもありますが「そこに落ち着く」のがあなたの人生の目的でしょうか?

トニーロビンスさんの6つのニーズの中には、5の“growth”(成長)と、6の“contribution”(貢献)というニーズもあります。1つや2つのニーズのクラッシュだけにとらわれていては、ほかのニーズが満たされないのです。

まあ、要するに自分の人生の目標に向かって、自分の責任で、全身で感じるしかないわけです。暑いときに暑苦しいセリフですけど、全身でぶつかりましょう!

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