Frenchy Philippines

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今のアパートのオーナーはフランス人の女性です。家具、調度品、照明器具、キッチン用品などの趣味が大変女性らしいです。ポップな色使いだったり、ガラスのコップの形が三角柱だったり、島で買えるものは置いていないです。壁にフランス語のカーマ・スートラの展示会のポスターが貼ってあったリ、全体的に楽しいお家です。

彼女の家には炊飯器も、お米を炊けるようなお鍋もありませんでした。この家を紹介してくれたカナダ人の女性に「何か必要なものはある?」と聞かれて、炊飯器か、ご飯が炊けるお鍋が欲しいと言ったら、絶句していました。わたしたちの会話を聞いていたヨーロッパ人数人も面白そうに見ていました。数秒絶句した後で、口々に「フランス人はライスは食べないの」「僕たちはポテトを食べているのだ」と言っていて面白かったです。「お鍋がなかったらどうする?」と聞かれたので「緊急対策は買ってあるの」と言ってそうめんを見せたら、そっぽむきました(爆)。わたしたちは、自国の主食が手に入る国に移住していても、移住先の主食を主食にするわけではないのだなと思いました。

フィリピンのリゾートにボラカイ島があります。ボラカイは白い砂浜のビーチが島の西側に広がっていて、とてもきれいなところですが、特に夕日がきれいでした。夕方、ピニャコラーダを片手にビーチで出会う人は全員ハンサムで、プリティに見えるところでした。フィリピンの芸能人がバケーションに行く場所だったのと、かつて一緒に仕事をしたコースディレクター(インストラクター開発コースの主催者)がフランス語を話せてボラカイ出身だったご縁もあって、フィリピン観光業に従事するものとして「勉強のため」にわたしもボラカイに行きました。

あの時、アングンというインドネシア出身のシンガーが〝Snow on the Sahara〟というアルバムを英語とフランス語でリリースし、2~3年にわたって大ヒットした時でした。アングンは最近では〝Asia’s Got Talent〟のジャッジとして活躍中です。

わたしたちの中には生来が風来坊というか風神さんが守護霊になっているというか旅人たちがいます。ダイバーにはそういう人たちが多いのでしょう。ふとした瞬間に旅心を誘われるというか、郷愁を呼び起こされるというか、そういう音楽にハートをつかまれてしまうときがあります。

または、わたしたちは全員が魂の故郷をでて勉強のためにこの命を生きていることの証明かもしれません。

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