I will Survive

Date

I will survive。

これは、初回のフィリピン移住中に流行っていた曲です。フィリピンと言う国では人気のある曲は20年も30年でもラジオやライブハウスで演奏されます。この曲も長くあちこちで聞かれました。

生涯の大失恋をしたころでした。いつもの音楽のいつもの歌詞なのに、ある日全身に響いたのでした。I will survive!

フィリピンにいる間に日本の運転免許を失効したので、帰国後、再試験を受けました。東京の府中の試験場で、2回目のテストで合格しました。免許の発行を待つ間、隣では原付免許を受けた女の子がいました。感触が悪かったらしくて結果待ちの時間に、世の中が終わったように友達に嘆いていました。

そのときに思ったのが、自分も体験した痛みだが、人の痛みは痛くない。

第3者として、そんなことで悩んでくだらないと思うか、

自分が通ってきたからわかってあげられると思うか。

フィリピンにいる間に9Gビザと言う就労ビザを取りました。同時期に配偶者ビザを取ったスエーデン人がいました。就労ビザも配偶者ビザも申請は業者に頼むので、外国人なら自分のパスポートは1年のうち半年は手元にありません。ビザ申請のために託すのですが、基本的に外国人はパスポートの携帯を義務付けられていますから、不安な半年です。しかし、だんだん経験者の話を聞いたり、勝手に予想した職務質問みたいなことがないことがわかって慣れていきます。一方、スエーデン人はそのころ新聞のニュースでスエーデン人のパスポートがロシアのブラックマーケットで高値で売買されていると聞いて、空が振ってくるかのように心配していました。

当時そんな彼をからかっていたわたしに対して、ボスは「自分が通ってきた痛みはわかってあげられるだろう」と諭しました。

自分にしか感じない痛みですが、失恋の痛み、失職の痛み、離別の痛みに苦しんでいる人の気持ちはわかってあげられますね。

だからサバイブするのだと思います。

I will survive!!

More
articles

それでも逐次通訳が大切な理由

最近の通訳界にもAIの技術が押し寄せてきています。AI字幕、瞬間翻訳ガジェット。そしてカフェインが血管の中を流れているような同時通訳者。
そんな中でも、わたしは「逐次通訳」がまだ現場で求められている理由を感じます。たとえば商品設計の詳細を詰める会議では、発注側が設計側に説明するとき、通訳者の訳し方を確認しながら話を進めたいのではないでしょうか。そうして、逐次通訳の需要は存在し続けているのだと思うのです。

A社商談での現実体験

その日の通訳は、ドメイン外だった。テーマは A社と設計ツールの導入商談。 しかし設計の知識も、CADの実務経験もゼロ。
しかし、商談成立までたどり着けた。
繰り返し自分に言い聞かせていたのは、3つの「言霊」だった。

Lost in Translation: 英語になりにくい日本語表現たち

母国語以外で話をしていると、必ず「うまく置き換わらない表現」に出会います。
英訳しても意味が通じなかったり、文化的な背景を知らないと誤解されてしまったりします。
今日は、そんな日本語をいくつか紹介します。